漫画・アニメ・映画

【2019年版】最近読んで面白かったおすすめ漫画ランキング

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これから随時紹介しますね~。
それでは2019年に読んだ漫画を紹介していきます。

目次

おすすめランキング第1位:火の鳥

漫画の神様・手塚治虫の最高傑作「火の鳥」

「未完の大作」と聞いて思い浮かべる作品は人によって様々かと思いますが、その中でも作者が亡くなっていることにより永遠に完結しないという作品は特にこの単語から連想されやすいのではないでしょうか。
今回紹介する未完の大作は、まさに作者が亡くなったことにより永遠に完結することのなくなった手塚治虫著の「火の鳥」です。
手塚治虫と言えば、「鉄腕アトム」や「ブラック・ジャック」「アドルフに告ぐ」など、数々の名作を生んだ言わずと知れた漫画の神様です。そんな手塚治虫が生涯をかけ執筆し、そして完成に至らずとも名作として読者の心に大きな印象を残す作品が「火の鳥」なのです。

「火の鳥」が題材としているのは「誕生と死」「再生」です。それは人の命に限らず、社会、地球、宇宙、全ての生命活動を描いた超スケールの作品となっています。
そしてそんな超スケールなマクロの大作を読ませるためにミクロな視点で物語が描かれるという点が、漫画の神様の手腕の光るところと言えるのではないでしょうか。

「火の鳥」は読む順番で物語が変わる?

第●巻と題されず、「ヤマト編」「鳳凰編」などと区切られているのが「火の鳥」ですので、「どこから読めばいいのか分からない」と手がなかなか出せない読者もいると思います。
ただ、どの順番で読むのが正しいという決まりが無いのも「火の鳥」の特徴となっているため、「この順で読むといいよ」と簡単に言えないのがこの作品の奥深さです。

というのも、「火の鳥」は現代から過去を描いた「黎明編」「ヤマト編」「鳳凰編」「羽衣編」「乱世編」「異形編」と、現代から未来を描いた「未来編」「宇宙編」「復活編」「望郷編」「生命編」、そして過去と未来を描いた「太陽編」から成り立っており、「未完の現代編」へ連綿と続く一つの物語でありながら執筆はこの歴史順に描かれたわけではないという大きな特徴を抱いた作品になっているんです。
執筆と連載自体は卑弥呼のいる邪馬台国時代を描いた最古の物語である「黎明編」のあと、一番遠い未来である「未来編」へ続きます。つまり執筆順に読めば「物語の終結を序盤に知る」という構成になっているんですね。

執筆順に読み、手塚治虫の意図した「火の鳥」を読むのも良し、時系列順に追いその物語を追いかけるのも良し。
どう読んだところで、その超大作的なスケールに圧倒されることには変わりがありません。それが漫画の神様の残した「火の鳥」という漫画なんです。

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おすすめランキング第2位:僕だけがいない街

概要

2016年にアニメ化、実写映画化され話題を呼んだだけでなく2017年12月に動画配信サービスであるnetflixで連続ドラマ化されたのが「僕だけがいない街」です。
どうしてそんなにメディアミックスされたのかと言えば、理由は単純明快「面白いから」。それが「僕だけがいない街」という作品なんですよ。

一つの殺人事件を巡り、被害者の息子である主人公が持っていた少し不思議な能力を使って事件を回避するタイムリープものがこの作品のおおまかなあらすじになります。
多くのミステリーがそうであるように、この「僕だけがいない街」もネタバレ厳禁という特徴を持つ作品になりますので、もし現時点で少しでも興味があるのなら記事を読み進めずに今すぐ漫画を読み始めた方がいいかもしれません。

あらすじとおすすめポイント

主人公である藤沼悟が持っており本人が「再上映(リバイバル)」と呼んでいる能力は、簡単に言うとタイムリープ能力です。例えば事故など、ある事象に対し自分の意志を介さず自動で発動する能力で、その事象の原因を取り除ける場面まで戻りその事象を解決しないと未来が進まないという能力です。
解決する代わり、本人に労力負担がかかるため当の本人は能力に対して不満げな様子。というのも、世間的にはマイナスがゼロになっただけでプラスになったわけではないので、悟が暗躍して事故が防がれたことなんて周りの人は微塵も気付いていないんです。
一言で言ってしまうと、本人からすればかなり厄介な能力ですよね。

そしてそんな能力が原因で、怪我をして入院することになった悟。上京して独り暮らししていたこともあり、北海道から母が面倒を見に東京までやって来てしばらく一緒に住むことになります。
地方ニュースの報道部アナウンサーをしていた過去を持つ母・佐知子の上京を機に、小学生の頃地元で連続誘拐殺人事件があったことを思い出す悟。そして佐知子が解決したとされているその事件の真実に迫っていたという描写もされます。

結果、ついに真犯人が口を防ぐために佐知子を殺害するという事件が起きてしまいます。その事件を「再上映(リバイバル)」で防ぐことができないかと強く念じた悟が、次の瞬間に立っていたのは18年前の北海道。
小学生の姿にまで戻ってしまったしがない青年であった悟が、因縁の深い連続誘拐殺人事件の真相に迫り、結末まで駆け抜ける……というのが「僕だけがいない街」という漫画です。

タイムリープという特徴を活かし、隙の無い設定で構成されたこの作品。短い時間で良質なミステリーを読みたいという人にお勧めです。

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おすすめランキング第3位:ブルーピリオド

概要:美術で自己表現を掴む主人公

2017年12月に1巻が発売され、その面白さと熱さが一気に話題を呼んだ美術漫画が「ブルーピリオド」です。
主人公は高校生の矢口八虎。成績がよく母親からの期待に応えるべく大学進学を目指しつつ、そのコミュニケーション能力の高さからいわゆるヤンキー層の友人とよく付き合い学校でも「ハイカースト」と呼ばれる位置に自分をおいていた少年です。
特に目標もやりたいこともなく、大学を選ぶ際にも「普通」「無難」と呼ばれる人生を歩むことに焦燥感を覚える八虎。この感覚、学生なら一度は味わったことありますよね。

何かに打ち込めるわけでもない八虎は、ひょんなことから美術室で巨大な天使の絵を見ます。
とある美術部員によって描かれたその絵に見惚れ、その熱で美術の授業の課題の風景画を完成させてみる八虎。自分が描いたその絵を通して、自分が見たものを友人と共有し会話する経験をした八虎が、まるで人生が拓けたように高校二年生にして「美術」の道を歩き始める。
そんな青春直球の熱い漫画が「ブルーピリオド」なんです。

おすすめポイント:名言、名シーンに満ちた「ブルーピリオド」

この作品の特徴は、やはり題材が芸術作品であるということ。真っ白なキャンパスを通して荒々しくも勇猛で繊細に描かれる八虎の成長の過程は、まさに血を流しながら虚栄やプライドを一枚一枚削り落とす工程にあります。
同じように自分の内面に向き合い続けた八虎の師に当たる先人たちは、剥き出しの八虎の魂に対し自身の経験から、厳しくそして等身大の言葉を投げその八虎の筆を持つ腕を鼓舞していきます。

特に八虎が「絵なんて趣味ですること」「大学に行ってまで学ぶことじゃない」と自分に言い聞かせる1巻のシーンで、八虎に筆を持たせる大きなきっかけとなった美術教師がかけた「好きなことに人生の一番大きなウエイトを置くのって普通のことじゃないでしょうか?」という言葉。
そして「好きなことをする努力家はね 最強なんですよ!」そんな言葉がかけられたシーンに、自分の琴線に触れ泣いてしまったという読者の声も多いんですよ。

何より、「ブルーピリオド」が題材にしているのは「絵」です。八虎が描いた絵によって心を動かされた人たちのシーンが描かれた2巻は、まさに胸が熱い!と心臓が掴まれる巻でもあるので、ぜひ1巻を読んだらそのまま2巻まで読んでみてください。
打ち込める何かを探している人にも、打ち込める何かを持っている人にもおすすめの漫画が「ブルーピリオド」です。ぜひ一読してみてください。

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無能なナナ

「無能なナナ」とは

原作:るーすぼーい、作画:古屋庵のタッグで、月刊少年ガンガンで連載中の作品です(2019年1月23日時点)。
既刊で4巻まで発売されています。すぐに追いつけますね!

あらすじ

能力者と呼ばれる特殊な能力を持った少年少女たちがいた。彼らは”人類の敵”と呼ばれる怪物と戦うため、孤島の学園に集められ、日夜訓練を行っていた。中島ナナオもその1人であったが、能力を誰にも見せない彼は無能と呼ばれクラスの中で嘲笑の対象となっていた。ある日、2人の転入生がナナオの前に現れる。転入生の1人である柊ナナに半ば強引に背中を押される形でクラス委員長に立候補したナナオは他の候補者と能力で戦うことになってしまう。そして、ある事件が起き、そこから”人類の敵”との戦いが始まるのであった。

Wikipediaを参照(2019年1月23日時点)

感想

能力者バトル+頭脳戦ものに似ているので、バトルや頭脳戦が好きな方はハマるかもしれません。

仕事仲間から勧められたのですが、最初にキャラクターデザインを見たときにあんまりハマらないかもなー、と思いました。
たぶん、そういう方もいらっしゃると思います。
ちょっと少女漫画寄りに感じたんですよね。
少女漫画は嫌いじゃないですが、聞いてた内容と違うわーと。笑
でも、キャラクターデザインがぜんぜん気にならないというか、絵のタッチがきちんと作品にあってます。
キャラクターデザインで敬遠してしまうのはもったいない作品だと思います。
ぜひ内容を見て判断してもらいたいですね~。

見どころ

見どころはやはり、「能力者VS無能なナナ」のシーンです。
いろいろな能力者に対して、“無能”なナナがどう戦うのか、どう殺すのか、は見ごたえがあります!
4巻まで出ているのですが、3巻のラストを読むとめちゃくちゃ続きが気になります。
また、4巻のラストを読むとめちゃくちゃ5巻を早く読みたくなります。笑
巻のまたぎの上手さも見どころの1つですね。笑

似ている漫画

バトルもの+頭脳戦という意味で、

出会って5秒でバトル

ビッグオーダー

BTOOOM!

ですかね。
超能力バトル+頭脳戦漫画としては、「出会って5秒でバトル」が似ています。
超能力バトル漫画としては、「ビッグオーダー」が近い。
「BTOOOM!」は超能力はないですが、バトル+頭脳戦漫画ですね。
ちなみに、「BTOOOM!」がダントツでシリアスな漫画です。笑

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Fate/stay night [Heaven’s Feel]

2019年1月24日時点で絶賛映画上映中の「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」の漫画版です。
アニメ好きでFateシリーズを知らない方はいないと思いますが、意外に漫画だけ好きな方は知らない方もいるんじゃないでしょうか?
漫画は好きだけど、アニメはちょっと、、、という方には漫画で読むことを強くオススメする作品です。

Fate記事のアイキャッチ画像
【劇場版 Fate / stay night(Heaven's Feel)第二章】映画の感想と3つの見どころ【劇場版 Fate / stay night(Heaven's Feel)第二章】映画の感想と3つの見どころをまとめてみました。いわゆる桜ルートです。...

「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」とは

Fateはいろいろなシリーズがでています。
映画第二章の感想の記事でも引用させてもらいましたが、

『Fate/stay night』(フェイト・ステイナイト)は、2004年1月30日にTYPE-MOONから発売されたコンピューターゲームで、ジャンルは伝奇活劇ビジュアルノベル。
稼働プラットホームは当初はパソコンのみのアダルトゲームであったが、レイティング12歳以上推奨に改訂した上に、新エピソードを加えた“Réalta Nua”として家庭用テレビゲーム機に移植され・スマートフォンなど各種に渡って展開している。スマートフォンでは一部のゲームパート(ルート)が無料プレイ化されている(#スマートフォンアプリの節を参照)。

もともとはコンピューターゲームだったものを漫画化しています。

また、『Fate/stay night』はコンピューターゲームに多い、ルートが存在しています。
全部で3つのルートがあります。
ルートとは、その物語の主人公が変わるようなイメージですね。
セイバーというアーサー王が物語の主人公になるルート、
凛という魔術師が物語の主人公となるルート、
桜という女の子が物語の主人公となるルート、の3つです。
Heaven’s Feelは、いわゆる「桜ルート」となります。

感想

引用文を読んで、

うわー、アダルトゲームだったのか!

と思って、ただのエロいゲーム=エロい漫画と判断するのは早いですよ!
たしかに漫画の中で性描写はあります。いきなり性描写がドン!っときます。
でも、性描写の有無に関わらず、とてもとても良い作品なんです。

といっても、桜ルートのHeaven’s Feelは映画と漫画だけしか見ていないので、結末は知りません。。。汗

アニメ放映していた『Fate/stay night [unlimited blade works]』、いわゆる凛ルートしか最初から最後まで見たものはありません。
すみません。。笑
でも、それがめちゃくちゃ良かったんですよ。
 ※ちなみに、Fate/stay nightの前日譚となるFate/zeroは見ています!これ見ているとなお感動します!
だんだんとアーチャーというキャラクターの秘密が判明していくのですが、アーチャーと凛のラストシーンもとても良いですよー。

少し脱線してしまいました。

言いたいことは、僕もまだ結末は知らないのですが、同じシリーズの作品がとてもハイクオリティーだったので、今回も期待している!ということです。

見どころ

見どころは、やはり主人公の桜の「闇」ですね。
主人公の桜は魔術師なのですが、それがまぁ、いろいろあるんです。
ちょっとグロいので、グロいのが苦手な方にはオススメできない。。。

あとは、漫画から少し離れますが、
Fateのアプリ「Fate/Grand Order」が日本トップクラスの大人気ですね。
その大人気というかファンが熱狂する理由はわかるようになると思います。
Fate/Grand Orderの凄さは課金額なのですが、ファンが課金しているのはキャラクターをゲットするためなんです。
きっとキャラクターを好きになる理由がわかるんじゃないかなと。

似ている漫画

これが思いつかない、、、
バトルもので感動する漫画、ですかね。

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STARTING GATE!ウマ娘プリティーダービー

感想1:ファンには堪らないスズカとスペちゃんの物語

世界中で親しまれている競技の一つが競馬です。競馬のことは知らなくても「ディープインパクト」という競走馬やジョッキーの武豊さんの名前は知っているという人も少なくないのではないでしょうか。
そんな競馬の主役である競走馬の中でも、実在した名馬たちを擬人化しそこに新たな物語を生み出しているのがサイゲームス発の「ウマ娘」というコンテンツです。アプリゲームが原作ということになっていますが、現在アプリゲームはまだ開発途中となっており、先にメディアミックスのアニメと漫画2作が発表されました。

漫画2作のうち、アニメ版と同様スペシャルウィークとサイレンススズカが主役となって物語を展開しているのが「STARTING GATE!ウマ娘プリティーダービー」なんです。
スペちゃんの転入から始まる一話など、一見すると「アニメのコミカライズ」と思ってしまうのがこの漫画ですが、アニメとはまた異なるIFの世界が高い画力で描かれており、競走馬ファンにもウマ娘ファンにも堪らない内容となっているのがこの作品なんですよ。

特に序盤で掘り下げられているのは、スペシャルウィークとサイレンススズカ、通称スペちゃんとスズカの関係性です。漫画だからこそできる丁寧な掘り起しで、アニメよりも深い関係性を見せてくれているんです。
元々、競走馬のスペシャルウィークとサイレンススズカは名馬として知られているものの現役として駆け抜けた時代は異なっています。先を生きたスズカが先輩としてスペちゃんを支え、スペちゃんが「スズカさんと走りたい!」と目標を持つ。
擬人化漫画だから起こせるそのドラマに、競馬ファンが続々とウマ娘のファンになっているだけでなく、その熱さにウマ娘ファンが続々とリアルの競馬にハマるという現象を見せているんですね。

感想2:推しウマ娘を見つけよう!

「STARTING GATE!ウマ娘プリティーダービー」はストーリー性の高い展開をしており、キャラクター1人1人を深く知ることのできるところが特徴的です。
元々のアプリゲームのおおまかなコンセプトは、ウマ娘を育成しレースに勝とう!というもの。この漫画で好きになったキャラクターがいれば、そのキャラクターをアプリでは一対一でさらに掘り下げて知ることができるというコンテンツなっているんです。

「皇帝」の名を冠したシンボリルドルフ、その子にして帝王と呼ばれたトウカイテイオー、女帝と呼ばれた名牝馬エアグルーヴなどなど……ぜひこの漫画で、熱いウマ娘の世界に入ってみてくださいね!

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今日から俺は!!

概要:ヤンキーをコミカルにマイルドに描いた漫画

週刊少年サンデーで1990年代に連載していた西森博之著作のギャグ漫画が「今日から俺は!!」です。つい最近も土曜9時枠でドラマ化され、再び注目を集めています。
1990年代と言えば、1980年代から続き数多くのヤンキー漫画が流行していた時代ですよね。ヤンキー漫画の中ではバイブルともされる「クローズ」や、度重なるドラマ化で名前の知らない人はいないとも言えるヤンキー教師漫画「GTO」もこの時代の作品です。

ヤンキー漫画が隆盛を誇っていた時代、「そんなヤンキーに憧れる少年を描いたヤンキーギャグ漫画」が「今日から俺は!!」なんですよ。

「今日からツッパリ」な伊藤と三橋

漫画の冒頭は、前髪が長く冴えない少年が美容院に出向くシーンから始まります。その美容院で依頼した髪形は、金髪パーマ!高校生でこの髪形はまさに不良の代名詞と言えます。
転向初日に向けこの髪形にすることで、本当は冴えない地味な少年が不良として生まれ変わる……ある日いきなり不良として活動しだす。「今日からツッパリ」と言われる行為です。

しかしそんな今日からツッパリをしていたのは自分だけではなかった!というのがこの漫画の特徴。美容院で鉢合わせ、同様に地味だった少年が美容院を出る頃には刈り上げ髪になっており、お互いに「(こんな頭だったくせに…)」と思いつつ、「(もしかしたらあれの方が目立つかもしれん…この今日からツッパリが!)」と思い合う。
それがこの漫画の主人公である伊藤と三橋の出会いです。

しかし読み進めていくと、金髪パーマの三橋がだんだんと本当のヤンキーのような振る舞いをしていくのに対し、伊藤はいつまでも今日からツッパリを貫いてしまう根が真面目な少年というのが分かっていきます。
三橋に振り回される伊藤の少し可哀想な様子や、ヤンキー漫画として立派にケンカしつつもギャグ漫画としてしっかりオチのつく本編など、充分読み応えのあるヤンキー漫画が「今日から俺は!!」ですので、この漫画で慣らしてから「ろくでなしBLUES」などに手を出してみるのもいいかもしれませんね。

ちなみに、同じようなヤンキーが出てくるギャグ漫画に「魁!!クロマティ高校」という作品もあります。「今日から俺は!!」よりもカオス感のある作品に仕上がっていますが、「今日から俺は!!」のギャグパートが好きな人だったらこちらの作品もお勧めですし、逆に「魁!!クロマティ高校」が好きな人にお勧めできるのが「今日から俺は!!」というヤンキー漫画なんですよ。

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闇金ウシジマくん

あらすじ・概要

先日、本編が最終回を迎えたことで話題を集めているのが「闇金ウシジマくん」です。
映画化もされ、名前を知っているという人も多いのではないでしょうか。
主人公の丑嶋が営んでいるのは暴利でおなじみの闇金融業。厳密に言うとこの作品はヤクザ漫画ではありませんが、ヤクザと関係の深い闇金融であること、また主人公の丑嶋がヤクザ顔負けの恐ろしさであること、社会のアウトローな部分を描いているという点で、ヤクザ漫画の刺激を求めている人にお勧めできる作品としてこの漫画を紹介していきますね。
ちなみに本編でもヤクザ業は主人公たちと深い関わりを見せることになります。特に現在の最終章ではまさに「ウシジマくんVSヤクザ」という構図で物語が展開していますので、「とにかくヤクザが好き!ヤクザものが読みたい!」という方にもおススメですよ。

闇金融と言えば、ほとんどの人が抱いているイメージといえば「手を出しちゃいけないもの」ですよね。名前は知っているけど自分には無縁だし、良く知らない。そんな世界を克明に描いており、そのためコアな人気を集めているのが「闇金ウシジマくん」なんです。
闇金の特徴は何より、「正規消費者金融で借金できない人がお金を借りる」という点にあります。今までに借金をしたおしているから借りられない、その日暮らしの生活で返せる保証がないため借りられないという人なら想像つきますよね。
だけど闇金融を利用する人の中には、「個人情報に乗らないから闇金を利用する」という人もいるんですよ。例えば警察官など、勤務先の決まりにより消費者金融を利用できないため闇金を利用するというようなシーンが本編で出てきます。

そうなると、「闇金とそれを借りる人」の間にぐっと展開の多様性が生まれるというのが分かりますよね。
様々な人間ドラマを見せてくれる漫画、それが「闇金ウシジマくん」なんです。

おすすめの読み方

「闇金ウシジマくん」は、短話ではなくいくつかに分けた長期的なストーリーで構成されています。1話から読むのもお勧めですが、このいくつかのストーリーの中でも評価の高い話から読んでいくというのもお勧めです。
例えば感情移入しやすくウシジマくんのエピソードの中では比較的バッドエンドではないとして「サラリーマンくん」編は人気を集めていますので、この辺りから読んでみるのもいいかもしれませんね。

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天才ファミリーカンパニー

漫画紹介1:作者は「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子

世間的にも大きな話題を呼んだ「のだめカンタービレ」、見たり読んだりしたことはなくても名前は知っているという人も多いですよね。
そんなのだめがヒットした際、原作者二ノ宮知子の過去作品にも焦点が当たり話題を呼んだのがこの「天才ファミリーカンパニー」です。当時単行本11冊が出ていましたが、このときにスペシャル版として全6巻にまとまって再版がされました。

「のだめカンタービレ」と言えば、天才で爛漫なのだめと天才で俺様な千秋のやり取りが絶妙ということで人気を集めた作品です。この「天才ファミリーカンパニー」でも、二ノ宮知子の「天才を描く天才的な才能」がいかんなく発揮されており、一部起業家の間では「必読の書」とまで言われるほどの内容となっています。
天才的な頭脳を持った少年を通し、バブル崩壊から立ち直るまでの日本社会がしっかりと描かれていることから高い評価を集めました。もちろん、キャラ同士の軽快なやり取り、テンポのいいギャグなども相変わらずで、まさに「有名ではないけれど確かに面白い漫画」として今でも名前を馳せています。

漫画紹介2:天才たちに振り回される天才少年・夏木勝幸

物語は、夏木勝幸という少年の家庭の様子から描かれます。11歳のときに父を亡くし、その後母と二人手を取りながら高校生になった勝幸。母の仕事を頭脳(ブレイン)として支えるだけでなく、模試は全国トップ、目指す大学はハーバード大学とかなり高い頭脳を持っていることを伺わせます。
母の良子は、父を亡くしてからも大手菓子会社の開発企画部長に抜擢されるなど仕事に邁進し、女手一つで勝幸を育ててきました。いくら天才的頭脳を持った息子のサポートがあるといえど、連載開始時は1994年。当時の日本を考えると、優秀な人材であり柔軟な会社だったのだということが分かりますよね。
そんな母が再婚相手に連れてきたのが、田中荘介と息子の春。亡くなった父と正反対とも言える、不衛生な服装や外見、奔放な性格、そして売れない小説家という荘介と似た者親子であるその息子の春に、天才勝幸は徐々に人生を振り回されていくことになります。

物語は軽快に進みますが、中盤になると社長交代による母の解雇や、同級生の家庭のトラブルなど多くの問題が発覚し勝幸はそれに立ち向かうこととなります。
日本社会を丁寧に、そして軽快に、さらに正確に描き、問題解決まで至る様から最終的に勝幸が選んだ将来、立ち上げた会社について、現実の起業家であれば読んでおいて損はないと言える作品となっています。

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屍鬼

原作:ホラーの大御所作家の大作小説

2016年に公開され、そのジャパニーズホラーとしての完成度に大きな話題を呼んだ「残穢 -住んではいけない部屋-」という映画の原作者である小野不由美が、1998年に発表した文庫全5巻に渡る大作ホラー小説が「屍鬼(しき)」です。
その「屍鬼」をあの藤崎竜がコミカライズするということで、2008年にこの作品は再度大きな注目を集めることとなりました。
「封神演義」「かくりよものがたり」などで知られ、現在は超大作SF小説「銀河英雄伝説」のコミカライズを連載していることで知られている藤崎竜。漫画が好きな人なら一度は書店で見かけたことがありますよね。

特徴的で個性の確立したキャラデザインでありながら、緻密に描き込まれ物語をより立体的に見せる背景や背景人物、構図の技法……そしてなにより、原作小説を漫画として活かす大胆なアレンジ。
「屍鬼」コミカライズに関し、原作者の小野不由美は「漫画は藤崎さんに全て任せます」と語り、最後まで漫画版に一切口出しをしなかったというのもファンの間では有名な話になっています。
高い評価を集めるホラー小説を原作に、漫画家として高い技量が評価されている藤崎竜が自由に描いた大作ホラー作品、それが漫画版の「屍鬼」なんです。

漫画の設定:物語の舞台は一つの小さな山村

そんな「屍鬼」は、日本のどこにでもありそうな一つの小さな山村を舞台に物語が展開します。
地方でも都市開発が進んだ現代、若い者から我先にと村を出てしまい老人が多く住まうことになった山村。時間が経てばいつか消えてしまうであろう、小さな集落の寄り集まった村です。

物語は、そんな村の住人のうち何人かの視点で進められていきます。田舎暮らしに憧れ都会から引っ越してきた夫婦(いわゆる「よそ者」)の息子である高校生の夏野、村唯一の病院で若くして院長となった尾崎敏夫、そして同様に村唯一の寺の跡継ぎであり小説家の室井静信。
それ以外にも、村全体が舞台となっているため数多くの人物が登場しその都度で細かな設定などが語られます。なぜなら、その一人一人がこの村を構成する重要な人物であるから。
この漫画は、1件の引越しをきっかけにまるで病魔がゆっくりと身を蝕むがごとく、一つの村が文字通り跡形もなく消えてしまうまでを描いたホラー漫画となっているんです。

連載されていたのがスクエアジャンプということもあり、漫画版は「少年漫画」感が少し強く出たアレンジとなりましたがホラー作品として秀逸なのは変わりありません。
純度の高いホラーを求める方にぜひ読んでほしい一作です。

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裏世界ピクニック

概要:ネット上の都市伝説を小説家、さらにコミカライズ!

2017年2月に刊行された小説「裏世界ピクニック」、それを月刊少年ガンガンでコミカライズしたのが漫画版の同名「裏世界ピクニック」です。
皆さんが都市伝説と聞いて、思い出すものってなんでしょうか。代表的なものは「口裂け女」や「人面犬」かもしれませんが、インターネットが流通した現代では現代らしい都市伝説がインターネットの世界に蔓延しているものですよね。

そんなインターネット上で有名な都市伝説や怪奇現象を題材に描いたホラーサスペンスものがこの「裏世界ピクニック」なんですよ。
例えば「八尺様」や「くねくね」辺りは詳細を知っているという人も居るのではないでしょうか。この二つは「裏世界ピクニック」の中でも序盤に掴みとして登場する怪奇現象になります。

インターネット上で読み物として語り継がれてきた怪異について、鮮明に描写し絵に起こしてしまったのがこの漫画です。
ホラーサスペンス好きにはたまらない描写に満ちた一作になっていますので、ぜひ一読してみてくださいね。

漫画の設定:「裏世界」とは?廃墟でつながる異世界

そんな「裏世界ピクニック」、主役は埼玉の大学生である紙越空魚(かみこしそらを)という女性です。人と上手に関係を持つことができず、多くの時間を一人で生きる空魚。そんな空魚の趣味が廃墟探索で、ある日突然、探索先の廃墟で「そこ」を知ります。
廃墟の扉を開けた先に広がる一面の大草原。本来そこにないはずの大草原を、空魚は「裏世界」と名付け何度か足を踏み入れるようになりました。そして、明らかに異世界であるそこでついに「くねくね」と出会ってしまい命の危機に瀕する……というのが序盤のストーリーです。

そして準主役となるのが、空魚同様大学生の仁科鳥子(にしなとりこ)です。空魚とは裏世界で出会いを果たし、現実でも裏世界でも行動を共にするようになります。
鳥子の目的は、数か月前に行方不明となった冴月という女性の捜索。危険に満ちた裏世界の探索が進むにつれ八尺様が登場したりと、まさに命と隣り合わせの探索が続きます。

漫画版では現在、「きさらぎ駅」を題材にしたストーリーが展開されています。漂流教室さながらのリアル感で描かれる異世界トリップホラーに、ホラーサスペンスを求めている人なら十分楽しむことができるのはないんでしょうか。
そのあとも原作では、有名な怪談である「姦姦蛇螺」や「須磨海岸にて」などを取り扱った驚異に満ちた展開を見せています。

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海月姫

女オタクの生きざまを描いた「海月姫」

2008年に連載が開始され、アニメ化、実写映画化、実写ドラマ化と多くの映像化を果たし話題を呼んだのが東村アキコの「海月姫(くらげひめ)」です。漫画は2017年に全17巻で完結となりました。
2018年に放映されたドラマはなんと月9枠。果たしてどれほど少女漫画らしいキラキラした内容になっているのか……と期待して読むと、良い意味で期待を大きく裏切られるのがこの「海月姫」という漫画なんです。

というのも、主人公となる倉下月海をはじめこの物語の主要人物「尼〜ず」は全員オタクであり、それ故かほぼ全員が恋人いない歴=年齢の喪女と呼ばれる属性の人物なためです。
そんな彼女たちが仲良く住まうアパートである天水館が、土地開発のため取り壊し危機に面してしまい、それを阻止するべく立ち上がりあの手この手で戦う、というのが「海月姫」のあらすじです。
クラゲ、三国志、電車、日本人形、オジサマ……それらのオタクとして生きる彼女たちの強いこだわり、そしてあまりにも癖のある生き様がシュールに描かれたコメディ漫画として大きく話題を呼びました。

ヒロイン枠?女装男子蔵之介の魅力!

「海月姫」に登場するキャラクターの中でも、主人公の月海をサポートする存在として鮮烈に描かれているのが鯉淵蔵之介という男の子です。
大物政治家の次男として普段は大学生として暮らしているものの、その趣味は女装。まさに美を極めたそのルックスは尼~ずの普段の姿とあまりにも対照的であり、画面を華やかにする役割を一手に担うキャラとして強い存在感を放つキャラとなっています。

そんな蔵之介ですが、実写映画版では菅田将暉が、テレビドラマ版では瀬戸康史がそれぞれ演じることとなりました。
俳優に詳しい人であれば、この時点でどれだけ蔵之介が美しく華のある存在として描かれているかが分かりますよね。ちなみに天水館は男子禁制のルールがあるため、月海以外の尼~ずの面々には「本当は女だけど男として育てられた女子」として認識されています。
蔵之介周りのドタバタ感も目が離せない展開となっています。

天水館のために闘う尼~ず

物語の後半は、天水館を買い取るための資金集めのためドレスを作りブランドを立ち上げるという展開になっています。
月海の好きな「クラゲ」から発想を得たそのデザインドレスで、不条理な社会と闘う尼~ずの面々に笑いあり感動ありの「海月姫」、おすすめの一作です。

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とんがり帽子のアトリエ

緻密な作画が見どころの「とんがり帽子のアトリエ」

ファンタジー漫画の中でも、現在大きな注目を集めているのが「とんがり帽子のアトリエ」です。
中世ヨーロッパを連想させる世界観で、普通の女の子が魔法使いの大きな陰謀に巻き込まれ、自身も魔法使いの弟子となり彼女の周りの謎を解明していくという内容となっており、現在4巻まで発売されています。

「とんがり帽子のアトリエ」の一番の見どころと言えば、その緻密な作画に尽きます。
全てアナログ作業で描かれた漫画は、基礎のデッサンに狂いがないだけでなく計算され尽くした構図やデザインがさらに緻密な描き込みで構成されており、見た人に溜息をつかせるほどのまさに「見るだけで楽しい」漫画になっているんです。
既刊4巻にして開かれた原画展も大きな話題を呼ぶこととなり、大盛況のうちに終えることとなりました。

細かな設定が物語を大きく盛り上げる!

「とんがり帽子のアトリエ」を語る際、外せないのは何よりその作画ですが、読んでみると「その作画に負けないくらい漫画として面白い」ということが分かります。
魔法が中心となって物語が展開されているのですが、まず注目すべきはその魔法の設定についてではないでしょうか。
第一に、「とんがり帽子のアトリエ」の世界では、魔法は呪文でも杖でもなく「図式」によって発動するという設定になっています。魔法使いは皆、手に持った小さな紙に魔力のこもった墨で図式を描くことで、その図式の法則にのっとった魔法現象を起こすことができるのです。
例えば風を起こすとき、描き込んだ矢印が大きければ大きな風が、ねじれた矢印を描けばねじれた風が……というような条件で発動するため、魔法使いはまず「図式を描く練習」から始めていくんですね。
現象自体はファンタジーなんですがその原理は非常に論理的で、「立派な魔法使いになれるかどうか」は「法則を理解して柔軟な発想を伸ばしどれほど努力したか」という、まさに現実世界の学生の勉強と全く同じ構成になっているんです。

このような点から、特別な才能に恵まれたわけじゃないけど魔法が好きで誠実に努力を重ね、問題解決の糸口を必死に探る主人公の女の子が分かりやすくて特別好きという読者も多いと思います。
魔法が溢れるファンタジーな漫画だけど、どこか現実と地続きに感じられるような世界を生きている彼らを知ることができる漫画、それが「とんがり帽子のアトリエ」です。

まだまだ目が離せない展開となっていますので、ぜひ一読してみてください。

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僕のヒーローアカデミア

純朴な少年がヒーローになるまでの物語「僕のヒーローアカデミア」

少年ジャンプで連載され、今や看板漫画とも言える人気を誇っているのが「僕のヒーローアカデミア」です。アメコミを彷彿とさせる作画とテンポのいいギャグ、芯の通った主人公の大きな熱量を持った王道ストーリーに、幅広い世代から人気を集めています。
時代は現代から未来の日本で、ある日突然世界中に現れた「個性」が普通となった時代。透明であったり手から炎を出せたり、カエルっぽい外見でカエルっぽいことはなんでもできたり、触ったものをなんでも浮かせられたり……という特殊能力が「個性」であり、この時代に活躍する職業がこの個性を生かした「ヒーロー」です。

主人公の緑谷出久も、ヒーローを志す少年の一人。ですが彼は生まれつき個性がないという体質でした。つまりヒーローを目指すことはその時点で無理、というような人生です。
しかしナンバーワンヒーローであるオールマイトとひょんなことから出会い、彼の熱意を深く理解したオールマイトによって出久はヒーローへの道を歩むこととなりました。

困っている人がいたら助ける、自分の力を誰かのために使う。そんな素朴な信念のもと、たくさんの少年少女がヒーローになるべく懸命に過ごすアカデミアの様子を描いた青春漫画が「僕のヒーローアカデミア」なのです。

継承されるヒーローの魂

「僕のヒーローアカデミア」を「泣ける漫画」としてお勧めするのは少し難しいんですが、それもそのはず、ずばり泣けるポイントが人によって様々だからです。
ヒロアカと呼ばれるこの漫画には様々なキャラクターが登場します。親の野望を果たすために育てられた少年、敵(ヴィラン)としてヒーローを憎む青年、家族のためにヒーローになって両親を支えると誓っている少女など、どのキャラクターに感情移入し好きになるかで感動ポイントがそれぞれ異なってきてしまうのです。

また「泣ける」と一言で言っても、悲しいことが起きて読者を泣かせるというより、「熱い展開に心が奮え感情が昂り結果として泣いてしまう」というのがこの漫画の特徴です。
アニメ作品ですが、「天元突破グレンラガン」の最終章で「泣いた!」というような人に何よりお勧めな漫画がこの「僕のヒーローアカデミア」なんです。

主人公の少年の、「強くなりたい」「困っている人を助けたい」「ヒーローになりたい」「期待してくれる人に応えたい」という熱い想いが十分に描かれたシーンで感極まり泣いてしまうという読者が多いため、泣ける漫画としてお勧めしました。
熱い展開にめっぽう弱いという人にぜひ読んでほしい一作です。

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レイリ

「寄生獣」岩明均が原作の戦国漫画「レイリ」

2010年代にようやくアニメ化、実写映画化されたということで話題を集めた稀代の名作「寄生獣」の作者が原作を務める戦国漫画、それが「レイリ」です。
「寄生獣」の連載後も「ヒストリエ」という漫画で歴史モノの評価が非常に高かった岩明均の待ち望んだ戦国モノということで、連載前から期待を寄せていたファンも多かったのではないでしょうか。
現在は5巻まで発売されていますが、評価は非常に高く岩明均ファン以外からも注目を集める漫画となりました。

岩明均の特徴と言えば、機械的なタッチでありながら表情の豊かさが読み取れる不思議な違和感にあります。また、淡々と進められていくバトルシーンにも癖があり一度ハマるとなかなか抜け出せません。
「レイリ」では作画が別の人になるという点でそんな魅力が損なわれてしまうのではないかと心配する声もありましたが、岩明均の作画の魅力を絶妙に引き継いだ室井大資の作画により、いっそう人を引き付ける内容となりました。

時代モノだからこその面白さ

時代は戦国、かの長篠の戦いから4年後の日本を舞台に展開されます。落ちぶれていく武田軍と攻勢を見せる織田軍の狭間で、戦場に死に場所を求めるレイリという少女の生きざまを描いたのがこの漫画です。
というのも、レイリは落ち武者狩りのせいで家族を全員殺されてしまい、その復讐のために剣を取ります。大人の男を抑え村一番の強さになったレイリは復讐のため戦場に立ち使命を果たしてそこで死ぬと決めていましたが、レイリを引き取った武将の岡部元信がレイリに課したのは「武田信勝の影武者」という役目でした。

史実上、武田信勝は16歳の若さで甲斐武田家の最後の当主として自害をします。レイリが影武者修行を始めたのは武田信勝が13歳の頃。果たしてこの3年間でレイリは影武者としてどのように生きていくのか、という展開を見せる漫画となっています。
もちろん、レイリはこの漫画のオリジナルキャラクターであり歴史に名を残した史実の人物ではありません。結末ありきの時代モノだからこそ、主役として登場しているこのキャラクターがどのように生きどのような人物に影響を与えその結末にたどり着くのか、というのが時代モノの大きな見どころです。
まるで針の穴を通すかのような繊細な展開や時代考証を求められるこの題材は、まさに岩明均の十八番とも言えるのではないでしょうか。
歴史モノ好きにはたまらない漫画がこの「レイリ」なのです。

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アオアシ

論理的にサッカーのことが理解できる「アオアシ」

2015年に連載が開始し、200万部を超えるサッカー漫画として今注目を集めているのが小林有吾著作の「アオアシ」です。
数あるスポーツ漫画の中でも多く題材にされてきたサッカーですが、経験者やそのスポーツのファンでないといくらメジャーなスポーツとは言えとっつきにくいというのが正直なところですよね。

ですが「アオアシ」は、サッカー未経験者だったりまったくルールが分からないという人でも低いハードルで思い切り楽しめるというのが大きな特徴となっています。
というのも、主人公である青井葦人は田舎でサッカーを独学で続けていた少年で、ふとした出会いをきっかけにプロ選手になるため上京して「東京シティ・エスペリオンFC」というチームの入団試験を受けることになります。

独学で自分のセンスのみでサッカーをしてきた葦人に対し、戦略を組みチームで勝利を掴むサッカーというのはまさに初めての体験であるうえ、コーチは常に葦人に「言語化」を求めます。
「どうして今そんなふうに動いたのか」「試合の流れに対しどのように動くのが正解だったのか」「このポジションがボールを持っているとき、自分はどこに移動しないといけないのか」これらの戦略を主人公の葦人が身につけていくとき、「感覚で理解する」のではなく、全て論理的に葦人が理解し言語化できるまでの心の動きを丁寧に描いているため、サッカーのことが分からないという読者でも置いてけぼりにされず試合の展開についていけるのです。

「試合の展開に対して、ルールをよく知らない読者が置いてけぼりになる」というのは、スポーツ漫画でよくある難しいポイントです。
「アオアシ」はサッカーというスポーツに対し、理解の過程を非常に丁寧に描くことでこの問題をクリアしました。

現実的なサッカー漫画

「アオアシ」のもう一つの特徴として、「絶対的で無敗の天才がいない」というものがあります。まず主人公の葦人についても、天才的な才能があると描写されていますが15巻まで出ている現在でその才能は未だ発揮されず、基礎となる能力をひたすら磨き続けています。
若くしてプロ選手として活躍を見せる栗林選手についても、メンタル面から「どうしてその域に至っているのか」という部分を掘り下げているため「絶対的」という印象にはなりません。

キャラクター1人1人が、自身の課題に対し誠実にひたむきに努力を重ね才能を開花させる。そんなところも含め、「アオアシ」はまさにサッカーのことをよく知らない人に手に取ってほしい漫画となっています。

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HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)

練り込まれた設定が本編の魅力!

「ハンターハンター」と言えば、「幽☆遊☆白書」で一気に名前が知られた冨樫義博の現連載作品で、読んだことはなくても名前は知っているという人が多いのではないでしょうか。
ゴンという主人公の少年が幼いころから夢見たハンターという職業になるため、故郷の島から旅立つという話からこの漫画は始まります。その後、物語は「ハンター試験編」「念習得編」「幻影旅団編(オークション編)」「グリーンアイランド編」「キメラ=アント編」「暗黒大陸編」として展開を続け、現在36巻までの単行本が発売されています。

どの巻でも共通して言えるのは、細かな設定とその設定を利用した多様な展開が面白い!という点です。
例えば初期のハンター試験編だと、試験官ごとに試験内容や合格条件などが異なっており、単に「試験」と一口に言っても「崖に飛び込み食材を採って調理する」「死刑囚とハッタリをかましあう」「試験者同士でトーナメント制の勝負を行う」などそれだけで多様な展開を見せているのです。
さらに「念習得編」以降は個人の性質に由来する能力である念をそれぞれの登場人物が駆使することで、緻密な設定と細かなルールの中で最大限自由に生きるハンターたちにより作品の魅力がいっそう増した展開となりました。

また「ハンターハンター」のもう一つの魅力は「主人公が一人に縛られない」という点で、つまり物語を動かすキャラクターが主役のゴンに留まっていないという点です。
明るく前向きなゴンが主役の「ハンター試験編」「念習得編」「グリーンアイランド編」は全体的に明るい調子で物語が進みますが、復讐を誓って生きているクラピカという青年が物語の主軸となる「幻影旅団編(オークション編)」「暗黒大陸編」は人間対人間の頭脳戦がメインとなります。
その点から読者それぞれに好きなエピソードが異なり、結果として幅広い層からその面白さを指示される漫画が「ハンターハンター」なのです。

現在の物語は「暗黒大陸編」

現在、本編では謎の解明が進まない未知の領域である暗黒大陸に臨む「暗黒大陸編」が展開中です。
暗黒大陸へ向かう船での旅路の中で行われるカキン王国の王位継承戦に、目的を持って巻き込まれることとなったクラピカを中心に話が進んでいる最中となっており、新たに出てきた「念獣」という設定が大きなキーとなっています。

多くの陰謀が渦巻いているため内容を完全に理解しながら読み進めるというのはなかなか難しいのですが、その分読みごたえがある展開を見せているのが現在の「ハンターハンター」です。

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新米姉妹のふたりごはん

生ハムの原木をきっかけに仲を深める新米姉妹

電撃コミックスで2015年から連載が開始し、現在までコミックス6巻まで発売されているのが「新米姉妹のふたりごはん」です。
サチとあやりという二人の高校生が両親の再婚によって血のつながらない姉妹になるも、両親が海外に行ってしまったため二人で暮らさないといけなくなり……というところから物語は始まります。

天真爛漫な姉であるサチに比べ、寡黙でクールな印象を与えるあやりとの仲は思うように縮まらず、どうしたものかとサチが悩んでいるときに父親からある荷物が送られてきます。
中を開けてみると、入っていたのはまさかの生ハムの原木!この贈り物を機に、あやりは料理が得意であることが分かり、様々な食材や調理をきっかけに姉妹の仲が深まっていくという穏やかでお腹が空く漫画が「新米姉妹のふたりごはん」なんです。

「新米姉妹のふたりごはん」で扱われる食材や料理について、「家庭料理」に留まらない所がこの料理漫画としての魅力の一つです。
1話で出てきた生ハムの原木がまさにそうだと言えるのではないでしょうか。まずスーパーには売っていない食材であり、比較的手ごろに手に入る通販サイトでも1万5千円はくだらない食材が生ハムの原木なのです。
そんな生ハムの原木を、生ハムの原木のためだけにあしらわれた調理器具でスライスし料理をする女子高生、という1話は多くの読者にとってインパクトの強いつかみとなりました。

丁寧に記載されたレシピが魅力!

もちろん、生ハムの原木のようなスケールの大きい料理以外に簡単手軽に作ることのできるレシピも多く出てきます。4話で出てくるトマトとささみを入れた低カロリーかきたまスープなんかは、実際に作った方も多いのではないでしょうか。
「新米姉妹のふたりごはん」のもう一つの魅力は、料理について知識のない姉のサチに対し知識も経験も深い妹のあやりが丁寧に優しく解説しながら調理を進めていくという話数が多いため、作品を読んでいるだけでレシピが自然と頭の中に入ってくる作りになっている点です。

その証拠に、「新米姉妹のふたりごはん」公式クックパッドアカウントでは実際の漫画のコマを使用しながらレシピの解説が行われているんです。
家族の暖かな漫画が読みたい、美味しそうな料理の出てくる漫画が読みたい、料理の参考にできる漫画が読みたい!そんな人にお勧めの漫画が「新米姉妹のふたりごはん」です。

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阿・吽

現代の日本仏教の始祖とも言える最澄と空海

おかざき真里と言えば、2006年にドラマ化された「サプリ」の著者として有名な漫画家です。自身の広告代理店勤務の経験を活かした等身大の女性を描いた恋愛漫画に加え、洗練されたデザインを駆使し描かれる作画が美しく多くの読者の心を射止めた作品です。
そんなおかざき真里が2015年に連載を開始した新境地とも言える漫画が、平安時代を生きた空海と最澄を描く「阿・吽」です。

物語は戦国時代、織田信長の比叡山延暦寺の焼き討ちによる衝撃的なシーンから始まります。「大きくなりすぎたのだ……」とこぼす織田信長の発言から時は遡り、その比叡山延暦寺を建立した最澄の幼少期が幕を開けます。
歴史モノのの中でも実在した人物を題材にした漫画と言えば、その醍醐味は「決まった結末に向かって史実をなぞりながらどうドラマチックに描くか」という点にありますよね。
「阿・吽」はそんな歴史モノの醍醐味を踏襲するかのようなシーンでスタートしますので、まさに歴史モノ好きにはたまらない構成になっているのではないでしょうか。

壮麗なイラストで描かれる仏教思想

また「阿・吽」の魅力は、その緻密な物語に留まりません。
昨今ではデジタル作画の進む漫画業界ですが、著者のおかざき真里は「阿・吽」についてアナログで作画作業を進めています。
漫画を一話でも詠めば分かるかと思いますが、おかざき真里の漫画の魅力はその作画の細緻に至る線によるデザイン力の非常に優れた構図と作画にあります。こと衝撃的な事件の多い平安時代を描くこの漫画に、その筆力は衰えることなく勢いを増しながら現在8巻まで巻を重ねてきました。
仏教曼荼羅図など、「思想を絵にし漫画として読者に伝える」という非常に難易度の高い表現をやってのけているのがこの「阿・吽」ですので、歴史モノが好きな人だけでなく、「高い技術で描かれた漫画が読みたい」という人にもおすすめの作品です。

特に最澄と空海が唐(当時の中国)に渡る6巻では、それまでの仏教だけでなく、多文化・多人種をあますことなく流麗に描いていますので必見の巻とも言えます。
単行本発売時などは著者のSNSに作画のメイキング動画が掲載されたりしますので、作画に圧巻されてこの作品に惚れたという人はぜひそ著者SNSもチェックしてみてくださいね。あのページのあのシーンはこんなふうに描かれていたのか!と驚くこと間違いなしです。

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彼方のアストラ

「彼方のアストラ」とは

週刊少年ジャンプで連載されていた『SKET DANCE』の篠原健太が描く、宇宙を舞台としたSFサバイバルストーリーです。
「このマンガがすごい!2019(オトコ編)」で3位を獲得した大人気漫画で、2019年7月にアニメ化も決まっています。
全5巻完結で一気読みしやすい漫画です。

随時更新していきますので、乞うご期待くださいませ。