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アニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』の感想・マンガ比較!クズキャラによるラブコメ

クズキャラによるゲスいラブコメアニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』。
普通のラブコメアニメかと思いきやヒロインの恋心は自分に向いておらず、謎の女子からのみ好かれるという不憫なんだけどゲスさと面白さがあるようなラブコメになっていました。

今回はそんな『俺を好きなのはお前だけかよ』の感想とマンガ版との比較をご紹介していきます。感想とマンガ比較ではネタバレを含みますので、作品ご視聴前の方やネタバレを避けたい方はご注意ください!

アニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』の基本情報

制作会社:CONNECT
監督:秋田谷典昭
原作:駱駝(電撃文庫刊)
声優:山下大輝(如月雨露/ジョーロ)
戸松遥(三色院董子/パンジー)
白石晴香(向日葵/ひまわり)
三澤紗千香(秋野桜/コスモス)
内田雄馬(大賀太陽/サンちゃん)

アニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』のあらすじ

どこにでもいる平凡な男子高校生・ジョーロ。

才色兼備なクール系美人・コスモス先輩と明るく元気な可愛い系幼馴染・ひまわりの二大美少女と、親友のサンちゃんに囲まれながら共に楽しい日々を過ごしていたある日、ジョーロは美少女2人からデートに誘われます。

しかしそのデートで告げられたのは、彼女たちの「親友のサンちゃんが好き」という想いと恋愛相談の話…。

裏の顔を隠し鈍感系無害キャラを作り上げ、必死でハーレムラブコメを目指していたジョーロは彼女たちの想いに落ち込むものの、相談に乗りながら自分を好きになってくれる機会を待つことにします。

しかし彼を好きになってくれたのは、ジョーロが苦手な謎めいた少女・パンジーで…。

アニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』の感想

よくあるラブコメアニメかと思いきや自らの手でハーレム系ラブコメを目指すゲスい主人公・ジョーロによる隠された努力と、そんな想いを知らずにジョーロの親友を好きになるヒロインという悲劇&喜劇…。

そしてそこにジョーロをストーキングする少女・パンジーとのやり取りが加わることで、さらに笑えるようなギャグ強めな斬新なラブコメアニメになっていました。

1話から笑えるだけでなく今後の展開が気になるようなアニメになっているので、少しでも興味のある方にはぜひともチェックしてみていただきたいです!

キャラのあだ名はかなり独特

今作はキャラクターのあだ名は主人公がジョーロ、ヒロインがひまわり・コスモス・パンジー、友達は太陽からサンちゃんということで植物に関連した独特な呼び方をしていていましたね。

あだ名の独特さは同じジャンプのマンガ『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』に近いものがあったかなと思います。

ただ今作に関しては独特というだけでなく、植物に関連した名前と言うことで身近さもあることで覚えやすく、『花』に水をあげる『じょうろ』と、『太陽』を求める『花』たちというキャラクターたちの関係性も分かりやすくなっていて良かったですね。

最初は「なにそのあだ名?!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、慣れてしまえば違和感なく、むしろその独特さがギャグ展開とマッチしていて面白いと感じるようになってくるのでご安心ください。

ぜひぜひあだ名で「え?!」となってしまった方にも、1話だけでも最後までチェックしてみていただきたいです!

ヒロインをゲスく狙う主人公・ジョーロ

前半はラブコメ主人公でよくいる鈍感系無害キャラを装っているのですが、後半はヒロインを己の欲望のままに狙うゲスキャラ全開でリアクションしまくり、心の声が駄々洩れになるゲスい主人公・ジョーロ。

自分のキャラクターを一生懸命作り上げて守り続け、ヒロインたちの願いを叶えながらハーレム系ラブコメを目指していたのに、結局はスポーツマン系イケメンに全てをかっさらわれるという不憫さを哀れに想いながらも、清々しいほどのゲスさに笑えるような主人公になっています。

印象としてはマンガ『絶対BLになる世界 VS 絶対BLになりたくない男』の主人公と似ていましたね。

今作がラブコメ世界の主人公になるために努力したり、普通を装いながら裏で画策していたり本当の想いを隠しているような感じが、BLになりたくないために画策する絶対BLになる世界の主人公とよく似ていたかなと思います。

違いは今作がカップルになろうとしているのに対して、向こうはカップルになりたくないと思っていることですかね。

ただ思考・行動自体は結構似ているところも多いので、絶対BLになる世界がお好きだった方なら今作も気に入るという方が多いのではないかなと思います。

ジョーロの声優さんが良い!

アニメ前半部分では表の顔での声が「少し少年過ぎる気がするな」と思いましたが、アニメ後半で裏の顔が出てくるとグッとゲスく・ダークな雰囲気を纏う声になっていて、声からも二面性がしっかりと感じられて良かったですね。

アニメ『銀魂』の新八のようなツッコミの勢いもありつつテンポよく進み、可愛い声でゲスなことを言っている時にはアニメ『ポプテピピック』のようなシュールさやネタ感が強く出ていて、ギャグ色の強いアニメの主人公の声にピッタリと合っていたと思います。

また可愛さの中にゲスさを込められる声が、今作の被害者なのに加害者のようなゲスさがある微妙な立ち位置にいるジョーロというキャラクターによく合っている声優さんでしたね。

ストーカー女・パンジーが唯一HIT!

王道ラブコメ展開を諦めてゲスくヒロインをかっさらおうと動き回るジョーロに忍び寄るストーカー女・パンジー。

ヤンデレ好きとしてはビビッとくるものがある魅力的なキャラクターでしたね。

声優さんの声質的なものか作画によるものか、マンガ版よりもややセクシーなキャラになっているような気もいたしますが、エロさを前面に押し出しているという程ではないのでヤンデレと相まってちょうど良い色っぽさになっていました。

愛ゆえにストーキングしているのだけれども、付き合いたいわけではなく話し相手になってほしいだけという展開も、ギャグとして面白いだけでなくラブコメとしても期待値が高まるような謎を含んでいて、ここからの展開が非常に楽しみですね。

ヤンデレ女・パンジーと二面性ゲス男・ジョーロとのやり取りも独特というか、一方通行感があって面白かったですし、個人的にはパンジーちゃんはかなりのお気に入りキャラです!

面白いから1話は最後まで観てほしい

アニメの冒頭数分だけで継続して観るかどうか決めるという方もいらっしゃるかもしれませんが、今作に関しては魅力が中盤~終盤にかけてから始まるので、ぜひとも1話を最後までチェックしてから継続視聴するかどうかを決めていただきたいです!

その上で「あぁ…違う」となってしまう方もいるとは思いますが、最後まで観ることで「今後も観たい!」とハマる方が現れる確率の高いアニメになっているので、騙されたと思って…ぜひ最後までチェックしてみてほしい!

個人的には結構お気に入りのアニメですし、今後の展開にも期待しているアニメなので、ぜひとも1話だけでもチェックしてみていただきたいです!特にクズい主人公がお好きな方、ヤンデレ女子がお好きな方はぜひともチェックしてみてください!

『俺を好きなのはお前だけかよ』アニメとマンガを比較

アニメとマンガを比較して、展開・ストーリー・キャラなどの違いについてご紹介していきます。マンガは好きなんだけどアニメはどうなっているんだろうと観るのを躊躇っている方は、ぜひ参考にしてみてください!

夜の公園呼び出しが変更

マンガ版では告白するためにヒロインたちがジョーロを夜の公園に突然呼び出すという展開でしたが、アニメ版では鈍感無害キャラを突き通している最中に告白されるためか、健全な日中のお出かけデートに変更されていました。

個人的には夜の公園に突然呼び出されて告白を確信した時の主人公のゲス顔、フラれた時にすぐにネクストにいくゲス顔も大好きでしたが、学園もののラブコメとしては日中のデートの方が自然な流れでしたね。

呼び出す場所・時間こそ変わっているものの展開自体は変わっていないので、原作・マンガ版重視の方でもそこまで気になる変更点ではなかったのではないかなと思います。

クズキャラ登場が遅め

マンガ版ではヒロイン2人に告白されるときにはクズキャラを解放していましたが、アニメ版では告白後にクズキャラを解放する展開に変更されており、前半はただの王道ラブコメ風の展開だけが続き、後半に今作の魅力が発揮されるようになっています。

前半爽やか→後半ゲスと前後半でハッキリと主人公の印象が変わるようになっていることで後半のクズキャラがより映えているように感じたので、個人的には良い変更点だったのではないかなと思いました。

マンガ版・原作を知らない方であれば突然の豹変に驚き、マンガ版・原作を知っている方であればいつクズキャラを解放するのかワクワクしながら待てるようになっているので、原作・マンガを知っていても知らなくても楽しめるような良いストーリー展開でしたね。

コスモス&ひまわりの裏の顔が控えめ

マンガ版では女子2人がライバルの存在をジョーロから聞いた時に、「あの女」「小娘」という恋する乙女のドロッとした一面が出てくるセリフがあったのですが、アニメ版ではそのドロッと感はカットされていましたね。

ドロッと感がなくなったおかげで、アニメ版のヒロイン2人はただの恋する女の子に。

マンガ版のドロッとした一面も好きでしたが、それがなくてもストーリー的に問題が出てくるわけではありませんし、彼女たちが普通の恋する乙女になることでジョーロのクズキャラやパンジーちゃんのヤンデレ感が増しているようにも感じたので、個人的にはそこまで悪くない変更点だったかなと思います。

伏線感のあったサンちゃんとのやり取りがカット

アニメ版とマンガ版を比較してて1番気になったのは、伏線感のあったサンちゃんとのやり取りが全てカットされていたことです。

マンガ版ではコスモス先輩とサンちゃんの距離を近付けるためにファミレスに行き、そこでジュースをこぼしてしまうという展開があったはずなのですが、アニメ版では全てが学校で済まされていてその展開はなくなっていました。

ジュースをこぼした時にサンちゃんがジョーロの股間を拭き、頬を赤らめているようなシーンがあったので、私はてっきりタイトルの俺を好きなのはお前だけかよの『お前』はサンちゃんのことを指しているのだと思っていたのですが、アニメ版でカットされているということは違うようですね。

男女のラブコメに見せかけたBLアリのラブコメ…主人公・ヒロイン・親友の三角関係の結果が親友エンドというのも良いなと個人的には思っていたのですが…少し残念です。

ただ自分の想像する展開がなくなった分、今後の展開がどうなるかの楽しみは増しましたね。

下ネタが減った

サンちゃんがジョーロの股間を拭くシーンもそうでしたが、マンガ版に比べてアニメでは下ネタっぽい展開・ネタというのはかなりカットされていたかなと思います。

アニメ版でもひまわりに抱きつかれたジョーロが股間を抑えるシーンはありましたが、恋愛相談を受けているときのラッキースケベ的な展開を望むジョーロの心の声とかはなくなっていて、比較的クリーンな感じになっていましたね。

下ネタが絶対に必要というわけではありませんし、カットされたことで女性でも観やすいようなギャグ色強めなラブコメになっていたので良い変更点であったとは思うのですが…個人的にはラッキースケベを望むジョーロのゲス思考も好きだったので少し残念でもあります。

まとめ

マンガ版を読んだ時から「面白い!」と思い、アニメにはかなり期待を寄せていたのですが…期待通りの面白さ・ゲスさ・ヤンデレパンジーちゃんが光る、魅力あふれるアニメになっていましたね。

クズキャラによる努力型ラブコメということで普通のラブコメとは一味違った斬新さのあるアニメになっているので、ラブコメがお好きな方からそうでない方にまで男女問わずにおすすめできるアニメです!

少しでも興味のある方はぜひともチェックしてみてください!