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【私、能力は平均値でって言ったよね!】アニメ感想・原作マンガ比較!声優さんが良き!

平均値に憧れる女の子による異世界転生アニメ『私、能力は平均値でって言ったよね!』。
女の子だらけの異世界転生もの、きゃぴきゃぴし過ぎないキャラ・声優さんのおかげで、アニメ・異世界転生ものが苦手という方も観やすいようなアニメになっていました。

今回はそんな『私、能力は平均値でって言ったよね!』の感想と、マンガ版との比較をご紹介していきます。感想とマンガ比較ではネタバレを含む場合もありますので、作品ご視聴前の方やネタバレを避けたい方はご注意ください!

アニメ『私、能力は平均値でって言ったよね!』の基本情報

制作会社:project No.9
監督:太田雅彦
原作:FUNA、亜方逸樹(アース・スターノベル刊)
声優:和氣あず未(マイル)
徳井青空(レーナ)
内村史子(メーヴィス)
田澤茉純(ポーリン)
羽多野渉(ナノちゃん)

アニメ『私、能力は平均値でって言ったよね!』のあらすじ

人よりちょっとだけ「できる子」だったために、思うように生きられず孤独な人生を送っていた女子高生・栗原海里はある日、少女を暴走トラックから救うのと引き換えに命を落とすことにはなってしまいました。

しかし死後には異世界へと転生できることになり、今度こそ普通に友達をつくって普通の生活を送りたいと神様に「能力はその世界の平均値でお願いします!」と願い、異世界で新たな人生を送り始めます。

そして魔法が当たり前に存在する異世界へマインとして転生した彼女は、ハンター養成学校へ入学するために王都へとやってきて優しい人々と出会い、今度こそ普通な生活を送ろうとしていたのですが、実は与えられた能力は平均的な能力などではなくて…。

アニメ『私、能力は平均値でって言ったよね!』の感想

ありきたりな転生ものと思いきやチート→チート転生という設定、女の子だらけの異世界、普通を望む主人公ということで、斬新さもありつつ可愛さと面白さのある作品になっていましたね。

登場人物は女の子だらけなのですが、声優さんの声がやや低めの落ち着いた声質の方ばかりになっていたのも、個人的にはかなりのお気に入りポイントです!

男女問わずに楽しめる

今作は女の子だらけの異世界転生ものということでどちらかと言えば男性寄りの作品なのかなと思いきや、セクシー過ぎず・きゃぴっとし過ぎない登場人物たち、ネタっぽい笑いは有名なものばかりということで、アニメにそこまで詳しくない女性でも楽しみやすいようなアニメになっていましたね。

かと言って女性側に寄り過ぎることはなく、少女マンガのような可愛さの中に男性受けの良さそうな面もある絵柄が、男女問わずに楽しみやすくなっているのではないかなと思います。

なので普段はあまりアニメを観ないという女性の方や、男性ばかりが活躍する異世界転生アニメに飽きたという方に特におすすめなアニメです!

1話はキャラ・設定の説明パート

マンガ版だと最初の数話分をかけて転生前の栗原海里の人生について、転生前のことを思い出すきっかけの話、マイルの家庭環境について、ナノマシンのこと、寮生たちとの出会いのやり取りが描かれていましたが、アニメ版ではその全てが1話にギュギュッと詰め込まれています。

説明も少しは必要だとは思うのですが、第1話という継続してアニメを見るかどうかを決める重要なポイントで説明が多くなってしまっているので、少しイベントや説明を詰め込み過ぎてしまっているように感じましたね…。

ただその分、1話だけで世界観・キャラクター・主人公についてはしっかりと知ることが出来るので、作品の世界観についていけない・これってどういうことなの?と悩むことはないので、1話でしっかりと説明しきっていることはメリットでもあるかもしれません。

ここの感じ方は人によって変わってくる部分もあるとは思いますが、どちらかと言えば世界観・キャラクター・主人公についてしっかりと知ってからストーリーを進めていきたいという方にはおすすめな作品です!

主人公とのやり取りは転スラと少し似てる

異世界で起きる出来事が転生前の世界のゲーム・アニメ・マンガに似ていると喜んでいたり興奮気味に前のめりになっている主人公、それが分からずに戸惑う周りの人々という雰囲気はアニメ『転生したらスラムだった件』と似ている部分がありました。

ただ雰囲気的には近くても転スラは平凡な男→最強の最弱生物スライムに転生した男主人公、今作はチート→チートに転生した女主人公ということで、似ている部分はあっても受ける印象はかなり違うものになっていましたね。

なので今作は転スラがお好きだったという方にもおすすめな作品ではあるのですが、逆に転スラが苦手だったという方にも気に入られるような作品になっていたのではないかなと思います。

『強さの平均値』設定が面白い

現世ではできる子だったために悲しい想いをしてきたから、異世界では平均値の能力で普通の人生を送りたいと望んでいたはずなのに、世界中の生物の平均を取ってしまったために最強生物の半分の力、人間の6800倍もの力を手にしてしまうという設定は面白かったですね。

ちょっとこじつけっぽい感じもするのですが、異世界転生ものではあるもののギャグテイストが強い作品になっているので、そのこじつけっぽい感じがちょうどよく笑える設定になっていて、作風的にも合っていて良かったと思います。

欲を言えば…個人的にはこの設定が好きだったのでできれば1話内の説明でサラッと流すだけではなく、もっとしっかりと尺を取って説明・展開・リアクションしてほしかったですね。

好きな設定だったからこそ、数秒の説明でサラッと過ぎ去っていってしまっていたのは少し残念でした。

声優さんは想像していたより落ち着いた声質

マンガ版を読んだときにはもっときゃぴきゃぴしたというか、テンションも声も高めな女の子らしい声を想像していたのですが、アニメ版では思っていたよりも落ち着いた声質になっていて個人的には嬉しかったです。

マイルに関してはマンガ版よりもテンションが高くなってしまってはいますが、その分声が落ち着いているのでいわゆる『ウザキャラ』になることなく、声とキャラのバランスが取れていてちょうど良かった感じがいたします。

個人的に1番好きだったのはメーヴィスの声!
4人のメインキャラの中で一番低めな声質で、戦闘シーンでの些細な声も低めだからこそ重さがあって映えていましたし、普段の時には少年のようにも感じる女性の声がメーヴィスのキャラとよく合っていて…実にカッコ良くて可愛かったです。

他のキャラに関してもイメージしていたよりかは落ち着いた声質になっています。

私はきゃぴっとした高めの声が少し苦手なので、落ち着いた声質になっていることで耳に優しく、セリフが頭にふんわりと届いてくる感じがしてアニメが観やすく感じたので、この落ち着いた声質は非常に嬉しかったです。

私と同じように女の子らしい高めの声が少し苦手という方、きゃぴきゃぴし過ぎない女の子主人公のアニメが観たい方はぜひ今作をチェックしてみてください!

アニメとマンガとの比較

原作のなろう小説は読んでいないのですがコミカライズされたマンガ版は読んでいるので、今回は『私、能力は平均値でって言ったよね!』のアニメ版とマンガ版との比較・違いについてご紹介していきます。

最初の展開・出会いが違う

最初の展開や寮生たちとの出会いはかなりカット・追加・変更され、マンガ版とは全く違う物になっていましたね。

アニメ版では魔法学校への入学の話自体がそもそもなくなり、ハンター養成学校に入学する話から始まっており、そのため転生前のことを思い出す馬車でのやり取り、家庭の事情についてなどの話はガッツリカット&省略されていました。

そしてルームメイトたちとの出会いは寮ではなく、入学する前に街を散策しているときに次々に出会い、少し話をしたり誘拐事件に巻き込まれたことで人物像を知っていき、最後に寮で再会するという展開に変更されています。

なので結構アニメオリジナルの展開が多くなっているのかもしれませんね。

マンガ版では入学前に宿屋に泊まる話・誘拐される話もありませんでしたから、キャラクターや設定自体はマンガ版とは変わっていないものの、内容的には結構アニメオリジナルの展開を盛り込んでいるのかなと思いました。

私は原作ファン・マンガファンという程読み込んでいるわけではないので、「アニオリ展開にするんだな~」程度で済みましたが、原作ファン・マンガファンの方にとっては悲しいオリジナル展開になっているかもしれません。

アニオリ展開が苦手な方はご視聴の際はご注意ください!

登場人物たちの家庭環境は全カット

冒頭の展開が大幅カット&省略、寮生たちとの出会いが変更されていたためかもしれませんが、マンガ版ではあったマイルの転生前のできる子だったために孤独だった人生、現在のマイルの孤独な家庭環境、ポーリン・メーヴィスの大人の事情が入り混じる家庭環境などはアニメでは全カットされていました。

私はその背景があるからこそ異世界転生の設定、マイルが普通の人生を望む理由が映えるな
と思っていたので、アニメ版でその設定・展開がカットされてしまっていたのは少し残念でしたね。

カットされてしまったためにアニメ版だけの視聴だと、マイルが普通の人生を望む理由が「チートの人生に飽きた人が普通の人生を歩みたがってる」みたいな印象にも取られかねないので、できることならばカットせずにいてほしかったです。

ただこの辺りはもしかしたら今後出てくるかもしれないので、一概になくなった設定というわけではないかもしれません。…今後に期待!

ナノちゃんがゆるキャラマスコット系に

マンガ版だとナノちゃんは小さいロボット型でしたが、アニメ版でアニメ『カードキャプターさくら』のケロちゃんや『Re:ゼロから始める異世界生活』のパックみたいな見た目のゆるキャラマスコットキャラに変更されていました。

女の子だらけの異世界転生アニメだったためかもしれませんが、かなり女子受けの良さそうなデザインに変更されていましたね。

個人的にはどちらのキャラも可愛いくて良いとは思うのですが、ナノマシンという名前的にもミニロボットのようなフォルムの方が合っていたのではないかなと…せめて、女の子のマイルのために可愛いフォルムに変身した話があっても良かったのではないかなとは思いました。

レーナとマイルのキャラが逆

マンガ版だとレーナがテンション高めでマイルは明るくはあるものの大人っぽい影の部分もあるようなキャラだったのですが、アニメ版ではレーナの方が落ち着いたキャラでマイルの方がテンションがかなり高くなっているように感じました。

レーナはアニメ版だとツンデレ要素が強くなっているためにそう感じたのかもしれませんが、マンガ版のようにテンション高めにツッコんだり、慌てふためいている感じはなくなっていましたね。

その代わりマイルのテンションがかなり高くなっていて、声のおかげでバランスは取れているものの人によっては「テンション高すぎてついていけない」「喜怒哀楽の落差が…」となりかねない感じもあります。

ただテンション高めな女の子がお好きな方には、ピッタリとハマる変更点になっているのかもしれませんね。

アニメ『私、能力は平均値でって言ったよね!』の感想まとめ

正直マンガ版と比較してしまうと結構オリジナル展開・変更点が多くて「うーん…」となってしまう部分もあったのですが、1作品と見るときゃぴきゃぴし過ぎない声質・キャラで笑いながら観れるような作品だったかなと思います!

特に声優さんの落ち着いた声がテンション高めな展開・主人公に落ち着きを与えてくれていて、笑えるけどバカ騒ぎし過ぎてはいない感じが個人的にはちょうど良かったです。

異世界転生ものが好きな方だけでなく、普段はアニメを観ないという方でも楽しみやすいような作品になっているので、少しでも興味のある方はぜひともチェックしてみてください!